阪神・淡路大震災で改正された建物の耐震基準

阪神・淡路大震災を機に見直された耐震基準

東日本大震災

日本では、1995年1月7日に阪神淡路大震災、2003年9月26日に十勝沖地震、2004年10月23日に新潟県の中越地震、2011年3月11日に東日本大震災、2016年4月16日に熊本地震、2016年10月21日に鳥取地震が発生しています。

 

規模によって被害状況が変わりますが水死、圧死、関連死と地震によって死因が異なります。

 

水死、圧死、関連死と地震によって死因が異なる

 

1995年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)では、6437名が犠牲となりました。亡くなった方の8割が木造家屋の倒壊・家屋の下敷き・就寝中の圧死によるもので1割は、室内家具の転倒による圧死 が原因でした。多くの家屋や建物が倒壊した阪神淡路大震災を受け、1981年(昭和56年)に改正された建築基準法施行令(新耐震基準)が見直されました。耐震基準が大きく見直された1996年以降に建てられた建物は、家屋の転換期といえます。

 

2004年に発生した新潟中越地震でも全半壊の被害を受けた家は、少なくなかったのですが家屋の密集度や豪雪で押しつぶされない頑丈な構造にしていたこと阪神淡路大震災以降災害に備えた街づくりをすすめていたことで被害が抑えられたといわれています。新潟中越地震では災害関連死(車中泊によるエコノミークラス症候群=静脈血栓塞栓症)が問題視されました。

 

東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)では、2万2010人の犠牲となりました。死因の9割は、津波による水死でした。

 

2016年に発生した熊本地震では土砂災害による直接死と家屋の倒壊で亡くなった方より車中泊や避難生活によるストレスや病気などの関連死が102人と直接死の2倍でした。

 

1996年、2000年以降に建てられているかどうかがターニングポイント

 

耐震基準は、1981年、1996年、2000年がターニングポイントとなります。新しいから絶対安心安全というわけではありませんが、2000年の耐震基準で見直されたのが筋交い部分、しかし1階2階のバランスと家屋と窓の数によって新しくても倒壊する危険性が高まります。中部地方では、海溝型地震である東海地震、岐阜県下では活断層が多いので直下型地震が考えられます。災害は、忘れた頃にやってくるといいます。住宅を建て替えることは、車を買い換えるのとは違って大きな買い物になります。家屋の立て替えは、無理でもせめてタンスや家具の下敷きにならないような工夫はしたいですよね?

 

 

 


阪神淡路大震災から22年、東日本大震災から6年

1995年の阪神淡路大震災から22年が経過しました。耐震制度が見直されたこともあり東日本大震災で被害に遭われた被災者の方とお話する機会がありました。「古い家は、全壊してしまったけれど新しい家は、壊れずに残っててまだ住めそうだったし私も家に戻って暮らすつもりでした」と話しておられました。私はテレビで津波で家屋や車・人が流される映像を見ていたので東日本大震災=津波だと思っていましたが家屋は倒壊していなかったという話には驚きました。

 

浪江町に家があったため福島第一原子力発電所事故(放射能漏れ)により移動を余儀なくされたと話しておられました。さらに新聞に掲載された「2017年(平成29年)3月31日から帰還困難区域を除き避難指示が解除されますが除染復旧が済んだとはいっても放射能は、未だに漏れていて数十秒で死ぬといわれているのに私は、子どもを連れて戻れない」と憤りを隠せない様子で話しておられました。

 

自分の家族、自分の子どもを守るという意識を持つ

自分の住む家を見直す・・台所は、危険がいっぱいです。食器棚、ガラス、茶碗なども破損し葉物や割れ物で二次的な被害も予想されます。食器棚ごと転倒することも考えられます。食器棚は固定しグラス・コップ・茶碗などの置き方を見直しましょう。震度6〜7に地震で電子レンジ・炊飯器・冷蔵庫・電子レンジは、飛びやすいです。背の高い冷蔵庫は、転倒しやすいので固定しておきましょう。

 

 

いつどこで地震が発生するのか分からない災害。家族であらゆる場面を想定しながら再確認しておくことが大切です。自分が住む地域で災害経験が無かったり私のように地震の被災体験がないと想像するのは、難しいことですが地震が発生したらどこに行くか?どの道を通るか?車中泊になった場合に準備しておくもの、持ち出し袋の確認、備蓄食品の見直しなどを通して自分の家族、子どもを自分が守るのだという意識が大事なのだと思いました。


東日本大震災から6年、私の防災意識

東日本大震災

2011年東日本大震災が発生した直後、我が家では、枕元に防災袋を用意しいざ地震が来ても逃げ出せるように靴まで準備していました。あれから6年経ち鳥取地震や熊本地震の映像がテレビで流れても自分は、大丈夫だろう・・という防災意識が極端に低くなっているのを感じます。私が住んでいる岐阜県は、活断層があるにもかかわらず地震の頻度が少ないからです。

 

地震国でありながら防災意識が低い日本人

首都直下型地震は、都会のはなし。南海トラフ大地震は、静岡のはなし。原子力発電所がないから安心という慢心。しかし私も含めて被災経験がない日本人は、地震国でありながら防災意識が低いように思います。

 

私には、福島から移り住んできた友人がいます。子どもどうしも仲が良く親しくさせていただいていますが、福島の話はやっぱり聞くことができません。聞いたらいけない気がするし親しいから逆に聞けない部分があります。そんなとき福島の浪江から岐阜に移り住んできた方が防災についてのイベントを開催してくださいました。そこで実際に被災者の生の声を聞くことになり・・かなりの衝撃を受けました。マスコミで報道されていることと被災された方の声には、隔たりがあったし真実は、随分歪められているものだなと感じました。

 

9月1日の防災の日と3月11日の東日本大震災のころ1年に2回防災グッズや備蓄を見直す日にしています。