仮設トイレの設置にかかる日数。飲料水食料の備えとトイレの準備

地震でトイレ用水を確保する重要性

阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 トイレが大変!―災害時にトイレ権をどう保障するか

阪神淡路大震災のようなマグニチュード7マグニチュード8規模の大地震がきたら「便器がうんちで山盛り」になるようなトイレ騒動が再び起きるだろう言われています。ぼっとんトイレに座れない若者和式便所で用が足せない子供(とくに男の子)糞尿の臭気を嫌う若者たち。ガスが止まり水道が止まり電気が止まり電話が止まりライフラインがストップしたとき「空腹」よりもトイレの心配をすべきなのです。下水道処理機能が止まっても人は、食べ食べると排泄します。この当たり前の生理現象は、クローズアップされていません。知らなければいけない現実はすべて報道されているわけではないのです。当時のトイレ状況は、コチラの本が参考になります。トイレが大変! 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 災害時にトイレ権をどう保障するか 緊急提言トイレが大変!」

 

 

 

水と食料と防災袋に非常食ラジオLDライトヘルメット電池など地震における個人の対策や準備の重要性は、東日本大震災でも多くの方が意識するようになりました。災害時に食糧と水が大事ということは分かっていても「トイレの備え」が十分でない方が多いのが現状です。最悪トイレが使えない状況になってもビニール袋とトイレットペーパーティッシュは必要不可欠です。

 

阪神大震災のときも仮設トイレが組み立てられる数日間に学校(避難所生活をおくる)駅公園あらゆるトイレが糞の山になりました。水洗トイレの水が出ないためにトイレの便器はうんちだらけになるのです。紙がある人は紙でお尻を拭けますが紙が無くてうんちを壁になすりつけたひともいたようです。普段の生活では考えられないことですがトイレットペーパーがなければそうするしか無いんですよね?

 

学校の運動場の側溝も「にわかトイレ」に早変わり

 

風呂水

運動場の側溝も公園の側溝も「にわかトイレ」に早変わりしたといいます。
もちろん住んでいる地域によって河川が近くにあればこのような状況にならないかもしれませんが都会では、阪神大震災のような「トイレパニック」が起こることを想定しなければならないと思うのです。

 

飲料水も必要だけどお手洗い用の水の準備をお忘れなく

地震が来たらまず水を確保するのは、飲用や食用よりもお手洗いを流す水を確保しておきたいものです。人間1日2日食べなくてもなんとかなるし救援物資は、3日後には届きます。東日本大震災の被災者の女性とお話したとき、被災経験がないものたちは、食べる心配ばかりしていましたがトイレの備えの心配をした方が良いと断言されました。大便小便待ったなしです!食欲は我慢できてもトイレだけはガマンしろ!と言われてもできません。田舎で田畑や森林があるなら立ち小便でしのげます。問題は、女性。一番困るのはトイレです。仮設トイレは設置までに3日程かかります。早くても3日です。3日もトイレをガマンできません。仮設トイレが設置されても段差がある和式です。すぐに満杯になり使用不可になったらどうしましょう?ポータブルトイレや簡易トイレも合わせて準備しておきたいもの。誰かのためではなく自分のため!自分の家族のための備えです。

 

 

(自宅のトイレにセットするタイプ)断水でも安心


地震の備えで必要なのは食べ物より「トイレのこと」

トイレ問題は、被災者にとって深刻な問題ですがトイレが間に合わず新聞紙の上で用を足したという話しもきいたことがあります。汚い話しですが、仮設トイレは災害直後に設置されるわけではありません。余震がある程度おさまったら避難所に移動しなければなりません。断水前に水道管が壊れていなければ蛇口をひねるとある程度水が出てきます。

 

風呂、バケツ、シンクなどあらゆる場所に水を確保します。料理や飲み水に使うわけではありません。トイレに流すための水の確保です。水洗トイレには、結構な量の水が必要なので理想は、お風呂の浴槽です。水洗トイレが停電で使えなくてもバケツの水を一気に流し込めば汚物は、流れていくからです。おしっこの時は、流さずある程度溜めておき大便の時だけ水を流すなど工夫すると良いでしょう。ちなみにアンモニア臭が発生するのは2時間くらい経過してから、東日本大震災の被災者の方が大便と小便が交じると匂いが発生するそうです。一番困るのはお手洗いの水です。マンションの場合屋上に貯水槽がありますから早めに水をためておきます。利己的かもしれませんが自分や家族を守るのは他の誰でもありません。自分でなんとかするしかないことを承知しておきましょう。

 

長引く 避難所 生活 おしっこ我慢し腎盂炎 尿路感染症になったという事例も聞きます。とにかくトイレ問題は命にかかわることなので安易な考えは命取りです。

トイレ難民 地震シュミレーション

トイレ

災害が発生しても仮設トイレは、すぐには設置されません。阪神淡路大震災、。新潟中越地震、新潟中越沖地震、東日本大震災、熊本地震でも数日で排泄物の山になり劣悪なトイレ衛生環境となりました。内閣府が熊本地震のとき発表したトイレの数は、「災害の発生当初は避難者約50人あたり1基」としています。1993年(平成5年)に発生した北海道南西沖地震では、 約 20 人に1基のトイレが設置されており混乱が少なかったとされています。理想は、1世帯の簡易ポータブルトイレの確保や自治体によるマンホールトイレの整備となります。

 

阪神・淡路大震災(平成7年1月17日発生)

水洗化率97%の神戸市ではバキューム車が不足。またし尿汲み取り業者も被災しており機能しずし尿の汲み取り体制が不十分だった。断水により水洗トイレが使えなくなり避難所付近の側溝には、排泄物が山ができた。プールの水を排泄物を流すなどしだいに被災者が動きはじめた。食料物資の供給が優先されていたことと被害状況を確認しないまま災害トイレの設置は300基と見積もられた。トイレが不足している情報が行き渡ると各都道府県から3000基のトイレが届けられたが仮設トイレの仮置き場も確保ができないい状態だった。当初は、150人に1基だったが苦情が相次ぎ100人に1基になったときようやく苦情が減った。
ライフラインの復旧→電気7日後、電話15日後、水道91日後、ガス85日後、下水道135日後。

新潟中越地震(平成16年10月23日発生)

災害用トイレは、阪神淡路大震災の教訓を受け100人に1基の割合で設置した。
高齢者はトイレに行くの回数を減らし水を飲むのも控えトイレを我慢したことが原因の(エコノミークラス症候群)の発症により震災関連死が問題になった。地震が発生し困った被災者が困ったこと→電気が止まった73.4%、電話が通じなかった68%、ガス水道が止まった65,4%、余震が怖くて家に入れなかった59%、トイレ問題53.7%、携帯が通じない53.4%、家族の安否がわからない49.7%、家が壊れていられなかった40.5%

能登半島地震(平成19年3月25日発生)

下水道管の修繕のため職員が水洗トイレの使用を禁止。備蓄していた簡易トイレや携帯トイレの利用を呼びかけた。糞便の排出できない状況となった。(水があったとしても流すことすらできない)自宅のトイレは1週間以上つかえず用を足すための仮設トイレが設置してある避難所か公民館にまで出かけなければならなかった。高齢過疎地の住民にとっ仮設トイレに行かなければいけない状況は大きな負担で足腰の弱い年寄りには、段差のある仮設の和式トイレは苦痛だったようだ。避難所ではノロウィルス感染症が問題になったためトイレや手すりの消毒が行われウェットティッシュ。発生し被災者が困ったこと→水道が止まった49.1%、トイレ44.2%、電話が通じない28.2%、余震が怖くて家に入れない27.6%、携帯電話が通じなかった17.5%、テレビを見ることが出来なかった7.1%
過去の地震の経験から簡易トイレや携帯トイレが功をなし素早い対応が見られた。

東日本大震災(平成23年3月11日発生)

寒さが厳しい屋外に設置された、トイレの数もバキューム車も不足しあっというかに使用不可能の貼り紙が貼られ使用できなくなった。水道19日後、電気8日後、電話8日後、下水道2年。

 

トイレに求められる課題。夜間照明(トイレ内とトイレまでの経路)防犯ブザーの設置(レイプなどの被害を防ぐ)消臭剤や防虫剤の設置、鏡や荷物をぶらさげるフックの設置、洋式便器の確保。身体障害者用トイレの設置、男性用女性用にわける。女性用トイレを多く設置する。生理用品を捨てる汚物入れを用意する、トイレ使用待ちのための目隠しの設置。子供と一緒に入れるトイレの設置、オムツ替えスペースを設ける、掃除用のバケツや塩素系漂白剤、ゴム手袋が必要。

熊本地震(平成28年4月14日発生) トイレの絶対数がすくない、和式のみで辛いといった苦情が殺到。洋式トイレも至急追加投入した。4月23日南阿蘇中でノロウィルスが集団発生している。4月25日(下水道の排管修繕が追いつかず水洗トイレが使えない状態が長く続いた)熊本地震では車中泊で避難する住民が多くエコノミークラス症候群も発生しため弾性ストッキングの配布を行っている。被災地でのトイレ環境は、命に関わる問題。熊本市では、市内38の中学校に1校あたり15基のマンホールトイレを設置する計画を立てており地震前に4校20基が整備を完了しており地震発生から15日後に開設された、平成33年までに190基の整備を完了させる予定、

マンホールトイレ 岐阜県中津川市では第一中学校体育館・グランド東側、第二中学校駐車場、東小学校体育館、西小学校駐車場、南小学校東側通路に貯留型マンホールトイレ 61基 自然流下型マンホールトイレ 10基を設置済み(人口が多い地域が優先らしい)過疎地にも作ってほしいものです。

 

阪神淡路大震災のころからトイレのことは、問題になっていましたが実際に被災経験がないと想像しにくいものです。テレビでも視聴率が落ちるのか映像化できないのかトイレの問題は報じられません。地震が発生しやすい地域か否かは関係なくいつどんなときに発生するのかわからないのが災害です。万が一平日の正午に首都圏でマグニチュード7.3規模の首都直下型地震が発生したら23区のトイレ難民は82万人に及ぶと発表されました。何時間か待てばトイレが使えるようにならまだしも何時間待ってもトイレができない状況は、想像しただけでもゾッとします。

 

今後30年以内に首都直下型地震は起こるのは確実だといわれており30年の間に地震が起こる確率は70%。とくにオフィス街や官庁のある千代田区などの都心ほど深刻な状況です。ディズニーランドやイベント会場のトイレがいくら混雑しても4時間半待ちってことは無いですもんね。想像を超えた問題といえます。

 

仮設トイレが設置されるまでに要した日数は、早くて3日〜1週間。1ヶ月以上かかった地域もあります。

 

20〜30年前の農家は普通に汲み取り式のボットン便所でした。実家は、板を張った作りで外にあり夜トイレに行くのは恐怖以外のなにものでもありませんでした。嫁ぎ先にはタイルが敷いてあったもののトイレは、外。大便や小便が丸見えなので生理のときに家族にバレるのも恥ずかしいことでした。もっと前だと裏には普通に肥溜めがあったし便所にも肥溜めにもハエがたかっていたし今よりずっとハエの数が多かった気がします。


仮設トイレの設置にかかる日数。災害後すぐに利用できるわけではない

仮設トイレが設置されるまでに要した日数は、早くて3日〜1週間。1ヶ月以上かかった地域もあります。

 

20〜30年前の農家は普通に汲み取り式のボットン便所でした。実家は、板を張った作りで外にあり夜トイレに行くのは恐怖以外のなにものでもありませんでした。嫁ぎ先にはタイルが敷いてあったもののトイレは、外。大便や小便が丸見えなので生理のときに家族にバレるのも恥ずかしいことでした。もっと前だと裏には普通に肥溜めがあったし便所にも肥溜めにもハエがたかっていたし今よりずっとハエの数が多かった気がします。

 

首都直下地震でトイレ難民82万人という見出しで新聞記事に掲載された内容によると
平日の正午に地震が起こった場合最大4時間半トイレを待たなければいけないとシュミレーション結果を公表しました。


想像以上に仮設トイレ(和式便所)は使いにくい

下水道が整い家の中にトイレがあります。水洗レバーをひねると勢いよく水が流れ排泄物は汚水処理施設へと運ばれていきます。家族のうんちも生理の経血も流れていきます。我が家は、自動水洗なので水洗レバーをひねる前に排泄物は流れて消えています。外にあって遠い寒い汚くて臭い便所は様変わりしました。

 

20代までどっぽん汲み取り式の便所を使っていましたが最近は洋式トイレばかり使っています。和式で用が足せないわけではないけど大便はできません(たぶん)大災害が発生しライフラインが止まり仮設トイレが設置されたら水洗かもしれないけど和式便所ですよね??

 

食べることはガマンできても小便や大便は我慢ができません

 

夏暑く冬寒い・・あの仮設トイレ。周りと共有する匂いやプライバシーのこととか考えると非常に大きなストレスがかかります。おしり洗いやビデ機能があるウォッシュレットが主流で今当たり前に使っている機能が使えなくなることは非常に不安です。悪臭が漂い感染症や害虫が発生し不衛生になりがちな仮設トイレ。男女共用だったらスゴイストレスが加わりそう。

 

避難所だから災害時だから仕方ないガマンしなければいけないのだろうけど、想像すると辛いな。仮設トイレって数が少ないし段差があるし後ろの人が並んでいると思うとめちゃくちゃ気を使います。足腰膝が悪い高齢者や身体障害者にとってトイレの使用は困難なものになります。災害が発生したあと災害関連死の原因の1つに静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)を発症がありますがお手洗いと私たちの健康は密接につながっています。

 

食べることはガマンできても小便や大便は我慢ができません。防災用品としてダンボール式の組み立てトイレキットがあれば仮設トイレの設置が遅れても最低限 用が足せる安心感があります。


断水で水洗トイレが使えなくなると排泄物の処理が滞る

災害発生直後は、衛生面が悪化するため大勢の人が使うトイレは感染症の温床となります。自宅でも避難所でも同じですがリスクを減らすなら最低限家族の使用のみの自宅のトイレが1番です。自宅が壊れていないのであれば避難所では無く自宅避難を考えたほうが気楽です。トイレも普段使い慣れた自宅のお手洗いの方が安心。仮設トイレは、災害が起こってすぐ設置されるわけではありません。校庭に設置された仮設トイレより自宅のトイレが使えるようなら便所にビニールをはり用を足した後に凝固剤でかためたり、ポータブルトイレを用意しておき家族だけでも使えるような状態にしておくと安心です。

 

ダンボール式のトイレキットは洋式便座の形になっておりポータブルトイレより低価格。コンパクトに収納でき場所をとりません。予算が許すなら家族の人数分用意しておくか安価なので2つ購入し男性用と女性用を分けて使うのもありです。

被災地以外でも不足するトイレットペーパーやティッシュ

地震に備えトイレットペーパーティッシュペーパーも防災リュックと共に準備をしておきます。地震や災害津波が起こると被災地の、ライフラインが止まります。切断されます。高速道路も国道も鉄道も地震の被害で通れなくなると物資が滞ります。東海地震では、静岡の製紙工場が破壊されればトイレットペーパーやティッシュペーパーが不足も考えられます。

 

2011年3月11日 午後2時46分、日本国内観測史上最大、世界でも過去4番目に大きな地震、東北地方太平洋沖地震が発生しました。東北地方を襲ったマグニチュード(M)9.0の大地震は、宮城県栗原市で震度7。岩手・宮城・福島中心に東日本太平洋沿岸に10m以上の大津波まで発生し町は壊滅状態になりました。1995年の阪神・淡路大震災の死者数をこえ戦後最悪の被害をもたらしました。東北地震では、津波で家を失った方は、避難生活をおくらなければならなくなり家は無事でも原子力発電所事故により放射能の影響で住む場所を追われた人も少なくありません。

 

買いだめ買い占めで生活物資が入手困難になる

トイレットペーパー

被災地では生理用品水食料品トイレットペーパーティッシュペーパー乾電池ヘルメット下着衣服灯油ガソリンなどあらゆるものが不足しました。被災地に物を供給しなければいけないのに被災地以外の地域では買いだめや買い占めが増加しました。日常生活に関するあらゆるものが品薄入手困難となりました。

 

トイレットペーパーは、ローリングストックで多めに備蓄しておきます。災害の有無に関係なく無いと困るものは多めに備蓄し使った分だけ買い足すようにすると安心です。


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